犬との童話な毎日

『小娘、この紙が無くなれば良い、と思わなかったか?
このテストとやらが消えれば良い、と』

あ……。
似たような事、考えた、かも。
……え?
それじゃああたしのせいな訳?

『お前のせいだな』

…………。
り、理解に苦しむけれど、しょうがない。
そんな物あり得ない、なんて目の前の光景を見てしまえば否定出来っこないもん。
大体、喋るオバケだか妖怪だかの訳の分からない変な犬が居るんだから、こんな現象も世の中にはあるんだ。
きっと。

でもさ、そんなのはどうでもいいから、この逃げ出した字達をプリントに戻してよ!!

睨み付ける様にして、黒曜に目で訴える。

『どうにもならん。
字虫は、気まぐれだ。
飽きれば勝手に戻るだろ』


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