犬との童話な毎日
「女子力あたしより高くてムカつく。
ホントムカつく。横に並ばないでよ。」
「うわ、理不尽!す、さ、ん、で、るー」
少しだけ声は低いけど、くるり、と回りながら笑う顔はホントに可愛くて。
スカートを履いていれば完全に女の子なのに、男子用の学生ズボンが残念だ。
それでも違和感を感じないから逆に怖い。
いや、こっちのセリフだからそれ。
神様。
理不尽過ぎでしょ。
女子より可愛くて、なおかつ女子力も高い男子をこの世に送り出すだなんて。
「何でそんなに不機嫌なの?目なんて空いてんだか空いてないんだか良く分からないし」
「…朝っぱらからケンカ売ってんの?
喜んで買うよ」