犬との童話な毎日
「お前、怖い夢見た位であんな荒れんなよなー、こっちはとんだ迷惑だわ」
高城が結構な確率でお弁当にいつも入れられているブロッコリーを、嫌そうに噛み締めながら、フォークであたしを指す。
それをあたしもお行儀悪く、お箸で弾いてやった。
「うっさい、人のとこフォークで指すな」
「お前が八つ当たりすっからだろ」
「あんたが目の前に居るから悪いの!
嫌なら悠はここに置いてあんただけ他行きなよ!」
えー、と何故か嬉しそうに悠が背筋を伸ばす。
「ばっ、馬鹿言ってんじゃねー!俺の目の保養はどうすりゃいいんだよ!お前がどっか行けよ!」
「えー、駄目だよー。どっか行くなら冬馬君でしょ?」