ふくれっつらな俺のプリンセス
写真の中の舞衣は満面の笑顔をこちらに向けている
少女特有のぽっちゃりとした輪郭に少しタレ目気味な目、くるんと自然にカールした長い睫毛に小さめな鼻、ぽってりとした少し厚めのうるおった唇を思いきり引き上げて白い歯が覗いている、右頬には微かにエクボも見える。
「…あぁー可愛いなぁー」
女の子のことを初めて可愛くて愛おしいと思った『衝撃的な瞬間』だった。
それから思ったんだ…
この笑顔は陽輔に向けられていたものだって…
「なんで俺じゃないんだ…ムカつく」
可愛さ余って憎さ100倍?
それから俺は写真のことをネタにして舞衣を散々からかった。
何故なら…
写真の中の舞衣はブラウスの下にいちご柄のパンツしか穿いていなかったから
その後…
この写真は『いちごパンツ』と呼ばれるようになる。