ふくれっつらな俺のプリンセス
「おはよう学君、今日も男前ね」
優しい笑顔で挨拶の言葉を掛けてくれたのは……
『優子さん』
「優子さんは昨日よりも更にお美しいですね」
俺は毎回…そう挨拶を返す
ここは俺の幼馴染(舞衣)の家
そして優子さんは幼馴染(舞衣)の母親
俺や近所の幼馴染たちに物心が付き始めた頃
優子さんを『おばさん』と呼んだら返事をしてくれなかった。
「私のことは優子さんって呼んでね」そう言って……
すっかり刷り込みされた俺たちは彼女のことを子供の頃からずっーと
『優子さん』と呼んでいる。