ふくれっつらな俺のプリンセス
題して『西園寺学フェミニストへの道』作戦
絶対に舞衣を『ブス』と呼ばない。
あくまでもさり気ない優しさで気遣う事を目標に努力する事にした。
先ずは毎日のように交わしていた悪態も封印
爽やか好青年風に、にこやかに朝の挨拶をするフェミニストな俺
舞衣本人を褒めるのはハードルが高すぎるので舞衣の作った朝食を
「舞衣…今日の朝食も美味そうだな」とニッコリと笑顔付きで褒めてみる。
それなのに…舞衣のやつは怪訝な表情で俺を窺い見て
「どーしたの学…また何か企んでる?
その手には乗らないからね…うわぁー気持ちわるっ」
そう眉間に皺を寄せながら言い放ちやがった。
これも長年の付けが回って来ただけだからとムカつきながらも猛省…
かくして『西園寺学フェミニスへの道』作戦は一度きりで失敗に終わってしまう。