ふくれっつらな俺のプリンセス
「今日の夕食はステーキだよー」と
舞衣がウキウキと浮かれていたある日の出来事。
食卓テーブルには確かにステーキらしき物が並んでいる。
上手く臭みも取り除いてあったけれど…
それは一般的にステーキと言われ思い浮かべる『あれ』では無かった。
マトン(羊)だ!
単価が安く、栄養価も豊富だけれど…肉の匂いに癖がある。
何の疑問も持たずに美味しそうに肉を頬張る小原家の人々
優子さんの顔を覗き見たら俺にニヤリと微笑んだ。
食事が終わって優子さんに
「俺…マトン苦手だったけど臭みが消えてたから美味しかったです」
そう感想を口にする。