ふくれっつらな俺のプリンセス
蓮兄の言葉には心底驚いた。
そんな蓮兄の顔を凝視する俺
その表情は先程、俺を弄んで喜んでいた人と同一人物か?
そう疑いたくなる程に真剣な表情で俺を見つめ返す『舞衣の兄』がそこに居た。
「学は俺や優衣にとっては弟で、翔やハルの兄貴
そしてうちの両親からしたら息子も同然なんだ!…
唯、手に入らないモノを手に入れたい…ってだけの気持ちでしかないなら舞衣のことは諦めろ!
おまえが全然知らない相手だったらこんな事は絶対に言わない…
それでも、学と舞衣の関係が変わるだけでは済まない事態だから…」
これが蓮兄の本音か?
そう思っていたらまたコロッと態度が変わり
「…という訳で学の想いが本気かどうか確認する為にも飲み会に参加しようなぁ~」
ニヤニヤと笑っている。
「…何故に飲み会?」
唖然として言葉が飛び出す
「綺麗なお姉さま達が大勢集まる飲み会」
はっ…それってコンパじゃねえか?
「蓮兄それって答えになってないし、コンパなんかいかねぇし…」そう言ったのに
「学に選択権はないよ」無理やりに連行された。