ふくれっつらな俺のプリンセス
蓮兄に強制連行された場所はちょっとオシャレな居酒屋
「遅れました、すいません」
ホントに悪いと思っているのかは不明?
嘘みたいに人を魅了する微笑みを浮かべた蓮兄は俺の肩に腕を回した。
「こいつは俺の幼馴染で西園寺学、二十歳の現役大学生
…ってことで後は宜しく」
めちゃくちゃ簡単な自己紹介をされポンと肩を叩き放り出される。
「あっ…西園寺です…どもっ」
ペコリと頭を下げて一番端の席に着くと、
蓮兄は女性陣の幹事の人から遅れて来た事を叱責されているようだ…
それにも全く堪える様子もなく涼しい顔で席に着く蓮兄。
男女合わせて10人程の集まりは大学生のコンパに比べると多少落ち着いた雰囲気
俺より3歳年上の蓮兄は今年の春に美大を卒業して新社会人になったばかり…
グラフィックデザイナーとして活躍する事を目標に日々努力をしているらしい。
「さすが…蓮兄が幹事をしているだけの事はあるなぁ~」
向かいに座る女性陣
カワイイ系から美人系、カッコイイ女(ひと)まで、タイプは違えど
ハイクラスな女性たちが参加していると思った。