ふくれっつらな俺のプリンセス
「なに、なに…学君一見クールそうな感じなのに、実はヘビー級に
重暗い執念深い人とか?」
百花はそう言ってニコニコと笑っているではないか?
一途に人を好きだと『重暗い執念深い人』って括りになるのか?
思わず唖然としたのち、睨み付けるように百花の顔を注視した俺
百花は悪意があって言葉を発しているというより何も考えずに喋っているなと、
その表情を見ていれば分かる。
…だからと言って不快感は拭いきれず気分回復に至らない。
元より落ちていた俺の気持ちを際限まで急降下させるには十分すぎる
言葉であったのは間違いないから。
「学君…ごめんね、百花は…見た目は間違いなく可愛いんだけど…
喋ると結構な毒舌で、誤解される事も多々あるの…
だけど決して悪気は無いのよ」
あかりさんの方が気まずそうに必死にフォローに回る。