ふくれっつらな俺のプリンセス


「私ね『もう一生あんな事はしたくない』…長い間、本気でそう思ってた。

それでもね、ある人に出会ってしまったから…

その人に大切にされて本当に愛される喜びを教えて貰って、初めて感じることが出来たの

私もあの人を愛して初めて…過去の呪縛からやっと解放された気がしたから」

彼女は話し始めの頃とは明らかに違う吹っ切れた表情をしている。

「私がこの話をしたのは…」

彼女は話をしながら例の『いちごパンツ』の写真を見ている。

そしてこう言葉を続けた…

「…学君が愛してやまない彼女と抱き合えたら…

しっかりと自制すること。

必ず…自分の欲望より彼女のことを優先してください。

それで彼女の恍惚とした表情を拝んだ暁には私にでっかい花束でも贈ってよ

はい、これは約束」

そう言いながら俺と指切りをして笑ったんだ。

「そんなに好きな人がいるのに何で俺と…」疑問を口にすると

「理由があって別れはしたけど…心が忘れないというのか…待ってるんだよね」

その時、彼女はそれだけしか言葉にしなかったんだ。




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