ふくれっつらな俺のプリンセス
舞衣が俺の下僕だと言っているのには理由がある。
それは俺たちが幼稚園児の頃に撮って貰った一枚のポートレート
小原家の向かいに中井家が住んでいた頃のことで、中井のおじさんが趣味で撮っていた写真が関係している。
(※中井のおじさんの職業は某テレビ局の報道カメラマン)
ある夏の日…
中井のおじさんが息子の陽輔を撮影していた時に俺と舞衣も一緒に撮ってあげると言ってくれた。
その当時
舞衣は陽輔のことが好きだった…
おじさんに陽輔とのツーショット写真を撮って貰うつもりだった舞衣
『出勤前であまり時間がないから幼稚園の制服のままでいいよ!』そう言う
中井のおじさんの言葉も聞かず自宅へ着がえに帰ってしまう。
それから暫くして舞衣は何故か?
ブラウスを着ただけの格好で慌てて家から飛び出してきた。
舞衣はその現状に気付きもしない。
舞衣と陽輔のツーショット写真を邪魔したかった俺は…
小学校から帰って来たばかりの近所の兄貴分たちに声を掛けて総勢7名で写真を撮って貰う
そうして出来上がった写真を中井のおじさんは焼き増しをして皆に分けてくれたのだった。