ReaL Smile

「ん〜いいよ、俺ヒマだし」

「え?」

嫌がると思ってたらすんなりOK?
思わぬ返事にビックリして
あたしは変な声が出てしまった。

「来て欲しくねーのかよ
たまにはいいじゃん!
めでたい日なんだからよ〜」

何気無く優しい海斗とに
たまに驚くんだよね…

「いや、ビックリしただけ
海斗、ありがとう!」

なんか素直に嬉しくて
自然と笑顔が溢れ出た

海斗とは、おう!って言って
朝ごはんをたいらげた

「やった〜よし!きーまり!
着替えなきゃ〜♪
海斗くんもスーツあるでしょ?
着ていってら?
あ、ママ〜ミナと海斗くんも
入学式行くからね〜」

「あら?そうなの〜?
わかったわよ〜パパ〜」

そう言ってママと海奈ちゃんは
リビングからいなくなり
海斗ものそのそ準備をし始めた

あたしは朝ごはんを食べていた

「みんなで居れる久しぶりだな〜」

うちの家族は両親共に共働きで
パパは芸能事務所の社長で
ママは副社長
海奈ちゃんは仕事で忙しくて
みんな帰ってくるのなんて
遅いからいつも家にいるのは
海斗と2人
こういう行事の時はなるべく
両親2人とも仕事を休むか
時間を作ってくれるから
仲が悪くなったり
嫌いになったりはしない
少しさみしい時とかもあるけどね

ソファーでまったりみんなを
待っていると…
家族全員が現れた
バッチリと決まっているみんな

うん、主役のあたしより目立つ!

パパは黒のスーツに
黒ストライプの光沢のあるネクタイ

ママは薄水色のセットアップスーツ

海奈ちゃんはベージュのショート丈の
ジャケットに黒のワンピース

海斗は黒のスーツに黒のシャツ

若者2人だけなんかおかしい
入学式じゃなくて…
パーティー行くんですか?
髪の毛だってしっかりきめてるし
色んな意味で恥ずかしいよ…

満足気なみんなをみたら
なんにも言えなかった…

そんな家族と高校へ向かった


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