人気女優がタイムスリップ!? ~芸能界⇒島原⇒新選組~
「私に、鬼の力を覚醒させる気でしょう!!」


「………なーんだ 知っていたのか。
本家の人間は成人してから聞かされると聞いていたのにな。」


翔さん…いえ、三条はそうつまんなそうに呟いた。


「せっかく、あんたのそのきれいな顔が混乱してゆがんだ顔見れると思ったのになぁ。
楽しみにしてたのに…」


「あんた、最低ね。」


「あれっ、もう『翔さん』って呼んでくれないの?」


三条は、楽しそうにそう言う。


私は、そんな三条をスルーして話を続けた。
 

「私は小学生のころ、遠足でバスに乗ってたらそのバスが事故にあったことがあるの。
だけど私は、けがを一切していなかった…」


「それなあんたが『鬼』だからでしょう?」


三条は私の言葉にかぶせるようにした言葉を放った。
それに私は、静かにうなずく。



あれは確か、私が9歳のころだった…
鬼なんてものは、架空の存在だと思っていた子供時代のころ…
< 13 / 137 >

この作品をシェア

pagetop