人気女優がタイムスリップ!?　～芸能界⇒島原⇒新選組～
謝ることができないプライドだけが高い馬鹿か、争うことを恐れて後者しか選択のできない心の弱い人。


弱いことが罪というわけではないけれど。所詮この世は弱は弱肉強食。


でも、強者は必ずしも権力を持っている人や暴力的解決ができる人だけではない。


“心が強くて素直に謝れる優しい人”これが本当に強い人というんじゃないだろうか。


自分が悪いと思ったら素直に謝って、弱者を大切にできる心の強い人。これが本当の強さというものじゃないだろうか。


恐怖政治や権力だけで人を操ろうとするお偉いさん。でも、それだけじゃ人の心までついてこない。


本当に弱い人とというものは、自分が持っている力に縋り付いて自分は強いとい言う暗示を自分自身にかけている人でなないんだろうか。


どうせだったら、私は“権力だけを持ち余している表面だけの強者”よりも、“心が強くて素直に謝れる本当の強者”になりたいんだ。


こんな考え方なんて、この時代では役に立たないかもしれない。


正直者が馬鹿を見る時代なのかもしれない。


だけど、私は決めたんだ。
自分を強く持とうって、そう決めたんだ。甘い考えだってことは分かってる。


決まってるんだ、生まれたとこから決まってる。私は鬼としてこの世に生まれた時から表面だけの強者だってことは決まってる。


せめて、自分が鬼だから。私は死なないから。その考えに溺れて心までを腐らせたくない。


私はなって見せる、心が強い本当の強者に。なって見せるんだ。


「………分かった。
約束通り謝るよ、その子も目が覚めたみたいだしね。」


私は飛鳥さんが嫌いじゃない。半殺しになるまで殴ってやろうかと思ったこともあった。


「乙葉といったよね、君は。」


だって私にはわかるから。


「この通り。
今回のことは謝るよ、何の罪もない君をこんな目に合わせてしまったことを。」
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