人気女優がタイムスリップ!? ~芸能界⇒島原⇒新選組~
「失礼いたします。あやなです。」


急いで着替えた彰は、松の間まで来ていた。


「お~、きたか彰!いつみても、べっぴんさんだな~」


「作法なんていいから、早くこっちに来てお酌してくれ。」


「彰~、こんなところやめて早く俺たちのとこに来いよー。」

 
「お客さん、そんなこと言われても困ります。
それに、私はあやなと何回も言っているでしょう。」


多分、その時の私の顔は営業スマイルがはがれかけていたと思う。


「「「けちけちすんなよ~」」」


プッツン…


その時、とうとう私の何かが切れてしまった。


「だ~か~ら~、この店ではちゃんの礼儀を守ってって言ってるでしょう!!
ちゃんとしないと、その服全部剥ぎ取ってここから追い出すよ、
原田さん、永倉さん、悠斗!!」



「何で、俺と新八だけ苗字呼びなんだよー。」


「そうだぞ~、名前で呼べ!名前で!」


「だから、そっちじゃないでしょう!!」




こんな会話は、いつものこと。
そう、私にお酌を頼む物好きとは、
あの壬生浪士組組長の原田さんと、永倉さんなのです!!


あとついでに言っておくと、悠斗はあれから過去へタイムスリップでやってきたのは…
な、なんと壬生浪士組の屯所だったんです!!


あの事故で別々にタイムスリップした私たちは、
浪士組に入った悠斗の歓迎会ということでここへやって来て、
お膳を運んできた私と、バッタリ再開!!


『いや~、あの時は驚いたねぇ~。』


そこに来ていた、永倉さんと原田さんに気に入られて、
なぜかここに来るたんびに、私を買ってくれる私のお得意さんなのです!!


お得意さんなんだけどぉ~…
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