人気女優がタイムスリップ!? ～芸能界⇒島原⇒新選組～

第四章

飛鳥という名の男

彰　side




チュン　チュン　チュン………


「………ふあぁ………」


私は、鳥の鳴き声で目を覚ました。今は、毎朝恒例の欠伸タイムです。


やっと頭が遮って来たので、土方さんが寝ているであろう左側を見てみた。


「土方さん………もういない。」


そこには、ただ畳が広がっているだけだった。


「スー、スー。」


そう、土方さんは部屋にいない。
だけど………


「スー、スー。」


「何で寝息が聞こえるの………?」


前にも、後ろにも、もちろん左には誰もいない。


「………てことは………」


恐る恐る、まだ確認していない右側を向いてみた。


まさか、浪士組の屯所に不法侵入者はいないと思うけど………


「スー、スー。」


「沖田さん、何でここに………」


なぜここに沖田さんがいるのか分からず、頭に?マークをいっぱい浮かべていると、身じろぎをして沖田さんは目を覚ました。


「ふあぁ～……」


「あの………
なぜ沖田さんがここに?」


いつからここにいたんだろう?


内心少し焦りながら訝しげに聞いてみた。