雪ノ空【完】
アイツは大切な親友だし。
大切だからこそいえない。
それに、また考え込むだろ。
「ふう…。スッキリした」
俺は服に着替えて、リビングへ向かった。
「お、風呂終わったか!どーだ?少しは落ち着いたか?」
「…うん。ありがと」
「あ、お茶飲むか?」
「あ、うん」
トラは俺と自分の分のお茶を持ってきた。
「それで?何かあったのか?」
「…………会ったんだ」
「ん?誰に?」
「恋夜の……好きな人」