雪ノ空【完】
「ほら、出来たぞ!今日の飯はオムライスだ!雪、オムライス好きだろ?」
笑顔でそういうトラ。
なんだかその姿に泣けてきた。
「ト……ラ…っ!!」
「え、え!?何で泣いてんだよー!?」
「嬉し……くて…っ…!!ありがと………っ」
「うあー、もう泣きやめって!せっかくの飯が冷めるぞ!!」
「う…ん…」
泣きながらも一口すくって口に運ぶ。
「うまいっ……!!」
またポロポロと涙が流れる。
「お、おいー!いつからそんな泣き虫になったんだー…。目が腫れるぞ?」
この暖かさが欲しかったんだ。
俺は母親にも愛されてたけど
恋夜と付き合ってからは
恋夜の愛が欲しくてたまらなかった。
暖かさが欲しかった。