雪ノ空【完】
「うおー!!やっとついた!!1日ぶりだな、学校!!」
………こいつ頭おかしいのか。
学校に話しかけてるよ…。
「あっ、紅瀬くん!おはよう!」
「あ、うん?おはよう?」
「きゃっ、挨拶してもらったっ///」
「カッコイイなあ、紅瀬くん///」
「でも可愛よねーっ! 」
………いつも以上に見られてる気がするな。
なんだろう…歩きづらい。
「…なんで見られてるんだろ」
いつも思う。
俺何もしてないよ?
なのにこんなに見られる。
「雪ー!!今日は飯どうする?」
「弁当は持ってきてないから…学食か購買でパンでも買ってどっかで食う」
「学食か購買…。あっ!天気もいいし購買で食いもん買ってから中庭で食わね!?」
「それいいね。中庭、お昼は人いないし」
「よし、決まり!そういえば1限目数学の小テストだぜー?最悪…」
「あ、そうなの?小テストか。トラ、頑張れよ」
「…………無理だって知ってるだろ」
「……頑張れ」
知ってるけど頑張れ。
多分、赤点取ったら補習だろうな。
数学の先生、そんな人だし。
………どんまい、トラ。
英語ならどうにかなったのに。
俺は応援することしかできないわ。