弟と恋してる
帰り道はいつも1人。
「…あーあ。」
だって同じ方向の人、居ないんだもん。
確かに蓮や奏くんは居るけれど
弟と帰るのは気が引けるし
奏くんは蓮と帰ってるし
どちらにしろ学年が違うから下校時間が合わない。
どうせ帰っても弟がまたからかってくるのだろう。
いつからあんなに生意気になっちゃったんだか。本当に。
自動的に朝の出来事が甦る。
あのときは大して怒りを覚えなかったけれど時間が経って冷静に考えたらもっと怒っていいんじゃないか、という結論にたどり着いた。
目覚めから最悪。しかも床ドン(ベッドン)に痴漢(のような)行為をされて再び布団の中に引っ張られて再び痴漢(のような)行為。
確かに時計を投げたり辞書でぶっ叩いた私も悪いけれど。いや、かなり悪いんだけれど。
朝ごはんを作りおきという名の罪滅ぼしも私はしたし。