弟と恋してる
「なんか下校中に会った人とホテルでセックスしてたら朝になってて逃げてきた」
平然とそのセリフを残し、彼はシャワー室に向かった。
「…!?!?」一方、私はというとやっと意味を理解し口を押さえて目をこする。
そう、蓮が変わってしまったのは中学二年からだった。
「もー、有り得ないよ~!!勉強にも身が入らない…」
当時中学三年の私は念願の末やっと出来た彼氏に会っては蓮のことを愚痴っていた。
「…大変そうだね色々と。」
結局キスもハグもないまま別れたけれど彼はとても優しい人だった。
―――今の香月くんのような。
私が香月くんに好意を抱いているのも元彼氏と重ねてしまっているからなのかも。
結構しょうもない別れ方してしまったからなあ。