風の詩ーー君に届け
――マネージャーが自殺未遂で病院に担ぎ込まれた




Xceon(エクシオン)のリーダー昴からのメール。



全身が象牙だち震えがとまらない。


体が脱力し、倒れそうになるのを懸命に堪える。



「自殺未遂」の文字に頭の中をぐるぐる掻き回されているような感覚。



目眩と吐き気に這うようにして練習室を出ると、母が2階へ上ってくる足音が聞こえた。



練習室の扉の前に座り込み、「しっかりしろ」と気合いを入れる。



母は座り込む僕の姿に「どうしたの?」と膝を折り、僕の額に手を当てた。



「……Xceon(エクシオン)のマネージャーが……自殺未遂で」



震えて上手く言葉にできず、メールの画面を差し出す。



「何かあったの?」


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