風の詩ーー君に届け
感謝と祈りとYellを込めて、精一杯に。


自分の持てる全てを出しきるつもりで、ヴァイオリンを奏でた。



彼らを叱咤激励する厳しい言葉にも、談笑する時の屈託のない顔にも、彼らを包む暖かな眼差しにも、彼女の強い思いと優しさが、いつも伝わってきた。



彼女がいなければアイドルグループXceon(エクシオン)は、短期間でコンサートを開けるまでには成長しなかったと思う。



Xceon(エクシオン)のメンバーの無邪気な言動や彼らの明るさに、僕自身も癒された。


支えてくれる人がいる、その安心感が、どれほど大きいかをXceon(エクシオン)のメンバーを観ながら感じていた。



病室にヴァイオリンの音が響く。


僕は涙を堪え、「Jupiter」を懸命に奏でる。

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