風の詩ーー君に届け
「1首目は『茜指す紫野行き標野行き野守は見ずや君が袖振る 』もう1首は『紫の匂へる妹を憎くあらば人妻ゆゑに我恋ひめやも』誰と誰の歌だか周桜、君ならわかるだろう?」
「安坂……さん」
緒方の側には安坂さんが……複雑な感情が、詩月の胸に広がる。
「周桜くん、誰の歌なの?」
……SKY(スーパー空気読めない)の緒方には理解できないかもしれない
詩月は何故か、そう思う。
「額田姫王と天武天皇の歌……あの、安坂さん」
郁子はやはり、首を傾げている。
「……安坂さんは緒方をずっと……」
安坂は悪戯っぽく笑う。
「ん……少し妬けなたかな。けど『紫の……』は、ずっと周桜の心境だっただろ!?」
ーー緒方には安坂さんがいる
郁子と安坂、2人の話題があがるたび胸に広がる思いが何なのか。
「安坂……さん」
緒方の側には安坂さんが……複雑な感情が、詩月の胸に広がる。
「周桜くん、誰の歌なの?」
……SKY(スーパー空気読めない)の緒方には理解できないかもしれない
詩月は何故か、そう思う。
「額田姫王と天武天皇の歌……あの、安坂さん」
郁子はやはり、首を傾げている。
「……安坂さんは緒方をずっと……」
安坂は悪戯っぽく笑う。
「ん……少し妬けなたかな。けど『紫の……』は、ずっと周桜の心境だっただろ!?」
ーー緒方には安坂さんがいる
郁子と安坂、2人の話題があがるたび胸に広がる思いが何なのか。