風の詩ーー君に届け
仕上がった楽譜は学内外イベントの折り、披露される曲になるかもしれない。
「エリザベートコンクールには、マスターを乗せて自家用ジェット機ぶっ飛ばして聴きに行ってやる」
大二郎さんは冗談みたいに笑って言う。
でも大二郎さんなら、本当にジェット機を飛ばして聴きに来るかもしれない。
マエストロ、ジョルジュはオケの引き継ぎを済ませしだい、ウィーンに戻るらしい。
「周桜、連絡しろよ」
「如月さん。オケのVを送ります、スマホ動画でたくさん」
コンマスの如月さんはオケよりも、向こうの女性に興味があるのかもしれない。
「ちゃんと、ご飯を食べなさいよ。
頼りないオルフェウスなんてモテないんだから」
「お局様、畏まりました」
妹尾さんは、綺麗な顔に似合わない言葉で、僕を最後に苛めたつもりなのかもしれない。
母は何も言わずに見守っている。
「エリザベートコンクールには、マスターを乗せて自家用ジェット機ぶっ飛ばして聴きに行ってやる」
大二郎さんは冗談みたいに笑って言う。
でも大二郎さんなら、本当にジェット機を飛ばして聴きに来るかもしれない。
マエストロ、ジョルジュはオケの引き継ぎを済ませしだい、ウィーンに戻るらしい。
「周桜、連絡しろよ」
「如月さん。オケのVを送ります、スマホ動画でたくさん」
コンマスの如月さんはオケよりも、向こうの女性に興味があるのかもしれない。
「ちゃんと、ご飯を食べなさいよ。
頼りないオルフェウスなんてモテないんだから」
「お局様、畏まりました」
妹尾さんは、綺麗な顔に似合わない言葉で、僕を最後に苛めたつもりなのかもしれない。
母は何も言わずに見守っている。