シンデレラガール
それはどんなドラマだろうが、映画でもある。

たくさんの時間を共有し、1つの作品を作った仲間。

だから、どんな作品でも終わりは寂しくさせる。

でもロクに寂しがる間もなく、皆、次の自分の仕事へと向う。

それは、あたしも同じ。

次のドラマの主演に、主演ではないが2本の映画の出演が決まっている。

あたしが葵で居られるのも、あと少しか。

そう思いながら、他の出演者の撮影を眺めていると、、、


「何、さっきからため息ついてるわけ?お前の不幸が、俺にも移りそうなんだけど」


なんて話しかけてくるのは、腹黒男。


「不幸って、何ですか?神崎瑛太、、、さん」

「おい、最後の間はなんだよ。しかも、なんでフルネーム」


間は、、、「さん」を付け忘れただけだ。

フルネームなのは、特に意味はない。

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