カットハウスやわた
新しい部屋に着くと、熊野さんが次々と荷物を運びこんでくれた。備え付けのキッチンの他に、エアコンと冷蔵庫まで完備されている。


「ありがとうございました。助かりました……」


少ない荷物といえども、私ひとりじゃできないし、引越代も助かった。本当にありがたいと思い、そこは素直にお礼を言った。


「いや、真矢のためなら、なんてことないよ」


ま…真矢?いきなり呼び捨て?
それに、タメ口になっているし!
それは、仕事が終わったから?私がお客様じゃなくなったから?


…どちらにしても、やっぱり苦手なタイプには間違いなかった…。



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