カットハウスやわた
エプロンをつけ、店の前を掃除していると、なんだか清々しい気分になった。近所の店の方々も、新参者の私に気軽に挨拶をしてくれる。


「おはようございます!」


隣の整骨院のスタッフが、私と同じように掃除をしながら、挨拶をしてくれた。


「おはようございます」


「僕、天田健って言います。オヤジの整骨院の見習いなんですけどねー」


二十歳そこそこの、天田健と名乗る男が、軽いノリで話しかけてきた。


「はぁ……」


「名前は?八幡さんの新しい彼女?」


「か、彼女じゃありません!綴喜真矢です」


「真矢ちゃん、よろしくね」


天田さんは、私の手を勝手に握ると、整骨院に入っていった。


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