カットハウスやわた
世間は夏休みに入り、常連さんが孫を連れてくることも多々あり。散髪中、私が孫の子守り係。今まで子どもと遊ぶことなんかなかった私であったが、精神年齢が近いせいか、それなりに仲良く遊べた。
そして、前々から気になっていた本棚の隣の赤い箱……。中には絵本やおもちゃが入っていた。待ち時間に子どもたちを退屈させないように……と、八幡さんなりに配慮しているんだな。
「綴喜さん、子ども好きなんだね」
「子ども好きというわけでは、ないんですが」
「でも子どもに好かれるのは、よいことだよ」
八幡さんが満足げな笑みを浮かべた時、カランコロンと、ドアが開く音がした。
「いらっしゃいませ」
「よう!真矢!仕事、頑張ってる?」
「熊野さんこそ……さぼってないで、仕事がんばってください」
「さぼってるわけじゃないよ?まさやん、シャンプーとカットをお願い」
熊野さんはそう言うと、シャンプー台のほうに向かった。そこにまたお客様が。お孫さん連れのおばさんだ。待ってもらっている間、私が子守り。
「こんにちは。おいくつですか?」
「一歳二ヶ月です」
よちよちあんよのお嬢さん。か、かわいい!どうせ、髪を整える程度の熊野さんには興味もなく、かわいいお嬢さんに心を奪われていた。
そして、前々から気になっていた本棚の隣の赤い箱……。中には絵本やおもちゃが入っていた。待ち時間に子どもたちを退屈させないように……と、八幡さんなりに配慮しているんだな。
「綴喜さん、子ども好きなんだね」
「子ども好きというわけでは、ないんですが」
「でも子どもに好かれるのは、よいことだよ」
八幡さんが満足げな笑みを浮かべた時、カランコロンと、ドアが開く音がした。
「いらっしゃいませ」
「よう!真矢!仕事、頑張ってる?」
「熊野さんこそ……さぼってないで、仕事がんばってください」
「さぼってるわけじゃないよ?まさやん、シャンプーとカットをお願い」
熊野さんはそう言うと、シャンプー台のほうに向かった。そこにまたお客様が。お孫さん連れのおばさんだ。待ってもらっている間、私が子守り。
「こんにちは。おいくつですか?」
「一歳二ヶ月です」
よちよちあんよのお嬢さん。か、かわいい!どうせ、髪を整える程度の熊野さんには興味もなく、かわいいお嬢さんに心を奪われていた。