カットハウスやわた
八幡正海
「……甘いの、お好きなんですね……」


私は、コーヒーに砂糖とミルクを入れる男に目をやった。


「……だから、小太りなのかな……」


男は、お世辞にも痩せているとはいえなかった。でも、太っている……というほどでもなかった。小柄なわりに、小さく見えないのは、男が持つ性格のせい……というか、懐の深さにあるのかもしれない。


「ギリギリセーフ……じゃないですか?」


「ギリギリセーフって」


男は、苦笑いをした。お世辞にもイケメンとはいえなかった。でも、澄んだ綺麗な目をしているな……。スピリチュアルの本か何かで『目は魂の窓』とか書いてあったけれど、この男の、澄んだ綺麗な目は、そのまま心を映しているのかもしれない。



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