甘い甘い体



何があるんだろう・・・


って、今日ひなはおじいちゃんの家に行くって言ってなかったっけな?


俺も行くとか?


んなわけないよな・・・・・



まぁ、とりあえず。



玄関のチャイムを鳴らす。


すると、いつものように元気なはなが出迎えてくれる。


「あ!優君来た!」


「はな、あけましておめでとうだろ?」


「あ、そか、あけましておめでとうございます!」


はなは小学5年生。


元気いっぱいで、人懐っこい。ひなとは正反対の性格。




奥からまたパタパタとスリッパの音を鳴らしひな母が走ってくる。


「優君!」


「あ、あけましておめでとうござ・・」
「外で待ってて!!」


新年の挨拶をちゃんとしなければと思ってたところを被されてひな母が大きな声を出す。


「え?」


「いいから、いいから、外でちょっと待ってて!」


そう背中を押されて、家から出されてしまった。


なんなんだ?




それから数分。俺は外で待たされる。


さみーっての。


俺は、外の壁にもたれて、待っていると・・



「ごめん、優君、待たせちゃって・・・・」



控え目なひなの声が玄関から聞こえた。



ゆっくり振り返って、言葉を無くす。



「え・・・?」


「あ、あの・・・・」


ひなはゆっくり俺の傍に寄った。


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