甘い甘い体



神戸での5日間はホンマに忙しくて。


のんびりお正月なんてしてる間もなくて。



毎晩飲みに誘われて。



親戚やら友達やら、後輩やら



あぁ、やっぱ神戸って落ち着くなぁって思う自分もいたり。




ただ、忙しくてノリとゆっくり連絡取る事も出来んくて。




声も聞けてない。



メールも少ない。



そんな5日間今まで無くて。





友達と遊んでて笑ってる自分が居ても



なんか中身は空っぽっていうか・・・・・・













最終日。



高校の時の友達と一緒に遊んでた。


高校の時よく集まった公園で



新幹線の時間は夕方の5時。



小学校から高校までずっと同じ学校の拓。



家も近くて、ずっと一緒に遊んでた。



公園で友達みんなと笑ってしゃべってたら・・・



「東京に彼氏おるん?」



拓の一言でみんなの会話が止まった。



「ん・・・おるよ」


私が小さく答えると


「ヒューヒュー」

「なにそれっ、さむっ」

「え?じゃぁ何て言うん?」

「あっついあっつい」

「それもサムいって」

「彼氏カッコイイ?」

「やっぱ標準語?」


なんてみんなが冷やかしはじめる。


「かっこいいに決まってるやん、誰の彼氏やと思ってんの?」


なんて笑って返す。



「そっか、じゃ、はよ東京に帰りたいな。」



拓が優しく笑うとみんなの笑顔も優しくなった。
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