甘い甘い体



「結衣?」


ソファから立ち上がり、私の側に寄るノリ。


私は下を向いたまま顔を上げれない。


私の中の醜い嫉妬心、独占欲。


そんな自分に泣きそうになる。


「結衣ー?なんか怒ってる?」


心配そうなノリの声。


そのノリの手にはチョコがあった・・・・





「なんで・・・・?」


「え・・・?」


ノリを見上げたときには、もう涙がこぼれていた。



「結衣も頑張ってチョコ作った・・・」



「え?マジで?俺に?」



「ん。」



嬉しそうに笑うノリ。



他の子からチョコ貰ったときも、そんな風に笑ったの?



「どこ?あ、冷蔵庫?」


「でもっ・・・」


またノリは首をかしげる。



「美味しくないかもしれへんっ・・・・初めて作ったからっ・・・だからっ・・・」


「美味しいにきまってんじゃん。早くちょーだい。結衣のチョコ。」


「他の子のチョコっ・・・・の方が美味しいに決まってるっ・・・」


「結衣?」




涙が止まらない。


何言ってんのかわからへんよね?


困った顔のノリ。


他の子からチョコ貰ったって、ノリの彼女は私やし。


ノリが私のこと思ってくれてるって自信はあるけど・・・


それでも、やっぱり嫌。



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