甘い甘い体
●ひな
深い、甘い甘いキス。
チョコの味が口に広がって、ちょっとほろ苦い。
「んっ・・」
ちゅっ
優君の熱い唇が私の唇を挟み込む。
もう、なんにも考えられない・・・・
ゆっくり唇が離れると、私の唇のまわりに付いたチョコを優君が舐め取る。
すごい・・・艶っぽいっていうか・・・・やらしい・・・
「うまい。も一回いい?」
そう言って、優君はもう一粒チョコを手に取る。
「え・・・?」
何のことかわからない私の口にそのチョコを入れた。
「ひなのキスチョコ。超うまい。」
そう言った笑顔の優君に、そのままソファに押し倒され、また甘い苦いキスが降ってきた。
甘い、苦いキスは私の体を酔わす。
体が火照って、止まらなくなる。
もっと、もっとって、どんどん欲が深くなる。
唇が離れて、至近距離で見つめられる。
あぁ・・・このまま・・・・・
なんて思ってたら・・
「門限過ぎてる・・・親になんて言ったの?」
「あ・・・えと・・・」
言葉に詰まる。
優君はうちの門限をいつも気にする。
会ってるときも、会ってないときも。
「結衣ちゃんちに泊まるって・・・言った・・・・」
親に嘘つくのは心苦しいよ?
お父さんもお母さんも大好きだし。
でも、どうしても・・・・・会いたかったんだ・・・