甘い甘い体


「ゆっくんじゃなきゃ・・ヤダっ・・」


そう言って俺の首に腕を回し抱きついてくるひな。


このセリフ、だいぶ前にも聞いたな・・・・


俺は、ひなの髪を優しく撫でながら呟いた。


「俺、自信ない。」


「え・・・?」


ひなが俺の首に回した手を緩め、至近距離で目が合う。


「ひなどんどん可愛くなるから、怖い。」


情けなさすぎ、俺、何言ってんだろ・・・


「俺以外、見ないで・・」


そう呟いて、甘いキスを落とす。


ひなからは甘い吐息が漏れた。



ゆっくり唇が離れた時、今度はひなが呟いた



「そんなの一緒だもん。私だって不安だもん。優君の学校にはいっぱい女の子居るし。優君人気あるって話しいっぱい聞くよ?私だって優君独り占めしたいもんっ」




「・・・・・」



なんだ・・・同じこと考えてんだ・・


安心したらふっと笑みが漏れた。


「なんだ。一緒じゃん。俺ら」


俺の言葉を聞いたひなが柔らかく笑う。


あー、ダメ。その顔反則。




「独り占めしていいよ。俺もするし。」




そう囁いてもう一度キス。





俺の独り占め。





甘いキスも体も。




end
< 135 / 139 >

この作品をシェア

pagetop