甘い甘い体
ノリが出て行った後、かばんの中のプレゼントを出す。



いつも一緒に居れるように。


ほんまは私が一緒に居たいけど、それは無理やから。


だから、コレは一緒に居れるように。


そう思って選んだプレゼント。


あんな高そうなヤツじゃない。


めっちゃかっこよくも無い。


涙がこぼれた。


やっぱり、束縛するようなこと考えてプレゼント選んだりするから、こういうことになるんかな・・・


それでも、喜んでくれるかなって・・・


ノリなら笑顔でありがとうって言ってくれると思った。






その時、



「財布忘れたー」


ガチャっと勢いよく開くドア。



涙を流している私を見て固まってるノリ。


私は慌てて袖で涙をぬぐい、


「どうしたん?」


誤魔化した。




「どうしたのっ?結衣?なんで泣いてんのっ?」


ノリは私に近づいて、目の前でしゃがむ。


「なっ、なんでもないっ、目にゴミ入ってんっ・・」


顔をそらして目を隠す。


「これ・・・」


ノリは下を見る。


ノリの目線の先には・・・プレゼント・・


「俺に・・・?」


ノリは私の返事を聞かずに、プレゼントの包装を開けだす。

どうしよう・・


包装を開け、目を丸くしてプレゼントを見る。



ほら、喜んでくれへん・・・



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