甘い甘い体
大学の門の前で待つ。
きっと走ってきてくれる。
なんでだろう。
会えない時間が長いほど、不安はどんどん広がって、苦しくて。自信を無くすのに。
会えるってわかった瞬間、同じ気持ちなんだって。
優君も私に会いたいんだって確信を持てる。
優君は私にたくさんの幸せをくれるのに、もっと、もっとって願う私はワガママなのかな・・・
愛されてる実感なんていっぱい感じてるのに。
言葉なんかなくても、触れ合わなくても。
わかってたはずなのに、なんで不安になるんだろう。
「あっちー・・・・」
優君は走って私の側まで来て、息を切らして私を抱きしめた。
「はは・・・走ってこなくてもいいのに・・」
「だって・・・・」
息を整えながら優君は
「早く・・会いたかったから・・・・」
ほら、また。
「私もっ・・・・会いたかったぁ・・・」
幸せって実感。
「泣くなって・・・」
笑顔で顔を覗き込まれて、
顔が近くて赤くなる。
「行こ。」
ココは女子大。
門の前で抱き合ってたから、すっごい注目されてた。
私に負けないくらい赤くなった優君が、私の手を取って歩き出した。