甘い甘い体


この茶髪のさらさらストレートヘア。


無駄に長い足。


甘い顔。


背は170ぐらいなんだけど、バランスがいいって言うか、なんていうか。


悔しいけど美少年。


しかも一個下。


高校生のくせしてタバコふかして・・・・。


「なによぉ、うらやましいくせに。」


「べっつにー。俺女に困ってねーもん。」


余裕の笑顔。


なんか悔しい。



「智久ー、凛に絡むなよ」


ぐいっと腕を引かれ、タカの胸の中。


「絡んでないっすよ。凛ちゃん女の子とばっかハグしてるからあやしいなって思って」


「だろー?昨日からずっとこんなんだよ。女の子のことばっか考えてんのコイツ。」


「ダメじゃないっすか。タカさん、凛ちゃん女の子と浮気してんじゃないっすか?」


私の頭上で行われる会話・・


むむ、小さいからってバカにしてない?


「何言ってんの!?そんなワケないって!!」


「だって昨日からずっと女の子の話ばっかじゃん。」


「だってだって!!ほんとに見つけちゃったんだもん!!」


「何を・・?」


私とタカの言い争いを聞いて首をかしげる智久。



そうだよ。見つけちゃったんだよ。



肌もツヤツヤで髪もツヤツヤ。


ほんとに透けるような白い肌ってこの子のことだよ。


ぱっちりの目にピンクのほっぺ。


おっぱい大きいのに手足は細くて。


女の子から見ても美味しそうって思っちゃうぐらいなんだ!!




「あ、来た来た!!」


いつの間にか来ていた結衣ちゃんが大きく手を振る。


「ごめんなさいっ・・・遅くなっちゃった・・・」


駅から出てきて結衣ちゃんひなちゃんとしゃべりだした。


私はタカの腕から逃げて走り出す。



「おっはよ~~」






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