甘い甘い体
大部屋と違ってこっちはベッドとかある洋室。
一応女の子のために借りた部屋だからノックする。
誰か居るかもしれないし。
コンコンッ
「ひな?」
少し間を空けて・・・
「はいっ・・・」
ひなの声が聞こえた。
なんだ、居るんじゃん。
「入るよ?」
俺がドアノブに手を掛けた時
「ダメッ!」
ドアの向こうでドアを押さえるような音が聞こえた。
俺は首をかしげる。
「なにしてんだよ。」
「・・・・・・」
俺の問いかけに沈黙が続いた。
「ひーなー?」
ダメだ、自然と声が低くなるのがわかる。
「開けろよ。」
ドアを軽く押すと、少し動いた。
あれ?鍵かけてんじゃなくて手で押さえてるだけ?
って事は開けようと思えば開くってこと??
「きっ・・・着替えるからっ!!」
少しの沈黙の後、ひなの震える声が響いた。
「・・・・・・は?」
「だからっ・・・みんなのトコ先に行ってて!」
明らかに泣いてる。
ってなんで泣くんだよ。
しかも着替えるとかわけわかんねー。
「はぁ・・・」
ため息が出た。
するとそれに反応するかのようにひなの泣く声が聞こえた。