甘い甘い体

仁君が授業があると席を立った後、同じクラスの里香ちゃんがやってきて、結衣ちゃんと3人でお茶してると・・



「絢乃は、智久のことどう思ってんの?」


里香ちゃんが買ってきたポッキーを食べながら結衣ちゃんが言う。


「え・・・・?どうって・・・・」


「友達?」


「・・・・・」


正直わかんない。


会えるのは嬉しい。


でも、仁君や優君と話してる時だって、いまだにドキドキするし。


「わかんない・・・・」


もう、ずいぶん冷えてしまったホットミルクティのカップを両手で包み込み、眺める。


「じゃさ、その智くんが他の女の子と一緒にああやってしゃべったらどう思う?」


そう言って里香ちゃんが見た方には、学食のガラスの外で女の子と楽しそうにしゃべってる仁君がいた。


「え・・・?」


仁君の腕には女の子の手が軽く当たってて、二人で楽しそうに話してる。


あの女の子は確か仁君とも私達とも違う学部の子。


12月で外も寒いのにミニスカートはいて、肩も開いたニット着て。


寒くないのかなぁ。


もし、ああやって智君が他の女の子と楽しそうにしゃべってたら・・・?


智くんは仁君の後輩でまだ高校生。


もちろん学校には女の子もたくさん居て。


智くんは人懐っこい性格だし、クラスでも人気があるって凛ちゃんも言ってた。


女の子の友達もたくさんいるんだろうな・・・



なんか・・・想像したら・・・イヤかも。



私以外の女の子が・・・智くんと仲良くするのはイヤ。



里香ちゃんの質問に黙り込んでしまった私を見て、結衣ちゃんが



「絢乃、仁見てもなんも思わん?」


「え・・・?仁君は女の子の友達たくさんいるし・・・」


「そのたくさんの友達の中の一人でも平気?」


「うん・・・」


「じゃ、智久やったら?智久が絢乃と違う子と一緒に楽しそうにしてたら?」


「イヤ・・・・・だ・・・」


口にしたら胸が苦しくなった。


ヤダ。


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