【完】お隣さんは泥棒さん!?
あたしだけじゃなくて、女の子は皆好きだと思う。
「さぁ、今日一日だけでも楽しんで。いつも肩に力入りすぎてたから…君は」
「…え」
ドロボーの言葉に気をとられ扉を開いた先にある光景に驚いてしまった。
「「「いらっしゃいませ花梨様」」」
綺麗に並んだ何百人というスーツの男性たち。
見る限り皆綺麗な人たちばかり。
男の人なのに綺麗という表現を使うのはあまり使わないあたしだけど、この人たちにはそれが似合う。
「直人さんもお疲れ様です」
「ああ。席はできてるか?」
「もちろんです。直人さんの言われた通りにセッティングしました」
なんだろう。
ドロボーに少し違和感がある。
一気にひょうひょうとした空気がなくなった。
「さ、行こう花梨♪」
と思ったら戻ってる・・・。
なんなの?
ドロボーはこのお店でどういう立場なんだろう。
・・・まさか、ね。