【完】お隣さんは泥棒さん!?

………

……






「とりあえずそこ座ってて」


「…」



俺は家の冷蔵庫を開き中を見る。

いつにもまして中身はガラガラだった。


料理をするのは好きだけど、家ではあまり料理をしない。

するとすれば店。



「ごめん。水しか出せない」


「…ありがと」



ただの水道水が入ったコップを未だに震えている花梨に手渡した。


素直にお礼を言う花梨は初めてだった。





…そういえば家に女をいれたのも久しぶりだ。


「もうあんなことはしない」


「…え?」


「気安く花梨には触れない。安心して」


「…」


「花梨に触れようとする全ての男からも守ってみせる」

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