【完】お隣さんは泥棒さん!?

そこからドロボーとあたしは急激に近くなった。



その日を境にあたしは毎日ドロボーの部屋に通うようにもなったし、ドロボーもあたしの部屋に来るようになった。



毎回ドロボーは手作りプリンをお土産にあたしの部屋に来てくれる。



「またプリン作ってきてくれたの?」


「またって何だよ~!もう作ってきてあげないぞ?」


「嬉しい方の"また"なんだけど?」


「分かんないってそんなちょっとぶっきらぼうに言われたらさぁ」


「もういいから入ってよ!セブンレンジャーとかラブコイとか借りてきたんだから!」


「え!?すげぇな。俺さすがに恥ずかしくて借りれなくてさ…助かるよ」


「GOGO!!」






あたしは封印していたアニメたちを解禁。


家の中もアニメグッズやマンガでいっぱいにした。




「すっごいな花梨の部屋。前とは大違いだ」


「分かってくれる人が傍にいてくれるし、ドロボー以外部屋に入れるつもりないからいいかなって思ったのよ」


「間違いないな笑」




あたしがDVDをセッティングしてる間、ドロボーはあたしが絶対見てほしくなかったものを見つけてしまう。


「中学の卒業アルバム。花梨ー見ていい?」


「え!?だ、駄目!」



あたしの言葉よりも先にドロボーの方が早く、昔のあたしをまじまじと見られてしまった。
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