【完】お隣さんは泥棒さん!?
泥田直人
【泥田直人side】
花梨の闇は予想以上に深かった。
震える花梨の体を抱きしめる以外俺にできることなんてなかった。
情けない。
何をしてやれるわけでもないのに俺は花梨の闇を知ったら…なんて考えていた。
「…話すつもりなんてなかったの。あたしどうしちゃったんだろうね」
泣きながらそう呟く花梨。
俺は何も言えなかった。
「…せっかくの日が台無しね。今日は帰ってくれる?」
「いや…俺は」
「帰って」
「花梨…!」
「…まだあるのよ。あたしには汚いところが」
「まだ?」
「これで終わりじゃないの。あたしがあたしを殺しただけじゃ留まらなかったの」
「…それ以上の闇があるのか?」
「聞きたいの?本当に何も言えなくなるわよ」
俺は花梨のすべてを受け入れる。
それはまだ生半可な気持ちだったのかもしれない。
「あたしは借金のおかげで、色んな男に抱かれたのよ」
花梨は自分の両手を広げ、ぎゅっと固く握りしめた。
爪で自分の皮膚に食い込むまで。
「おいやめろ!」
俺は慌てて両手を広げさせた。
花梨の目からは再び涙がこぼれ始めた。
花梨の闇は予想以上に深かった。
震える花梨の体を抱きしめる以外俺にできることなんてなかった。
情けない。
何をしてやれるわけでもないのに俺は花梨の闇を知ったら…なんて考えていた。
「…話すつもりなんてなかったの。あたしどうしちゃったんだろうね」
泣きながらそう呟く花梨。
俺は何も言えなかった。
「…せっかくの日が台無しね。今日は帰ってくれる?」
「いや…俺は」
「帰って」
「花梨…!」
「…まだあるのよ。あたしには汚いところが」
「まだ?」
「これで終わりじゃないの。あたしがあたしを殺しただけじゃ留まらなかったの」
「…それ以上の闇があるのか?」
「聞きたいの?本当に何も言えなくなるわよ」
俺は花梨のすべてを受け入れる。
それはまだ生半可な気持ちだったのかもしれない。
「あたしは借金のおかげで、色んな男に抱かれたのよ」
花梨は自分の両手を広げ、ぎゅっと固く握りしめた。
爪で自分の皮膚に食い込むまで。
「おいやめろ!」
俺は慌てて両手を広げさせた。
花梨の目からは再び涙がこぼれ始めた。