【完】お隣さんは泥棒さん!?
知りたくなかった真実
泥田直人
【泥田直人side】
「ようやくこの道を継ぐと決めてくれたか」
「…」
「もうカリンとは会ってないな?」
「…」
「黙ってないで何か言え。直人」
「俺の気が変わらないうちにさっさとしろよ」
あれからどれだけ経っただろう。
花梨の前から消え、ホストクラブからも消えた。
俺は今神田組にいる。
そして、今話していたのは親父だ。
俺は愛人の子なのにも関わらず正式に組の後を継がせたいと前から俺に言ってきていた。
そんなことには興味のなかった俺はずっと無視し続けていた。
…でも、今はそれがありがたい話だった。
花梨も愁に奪われた俺が行き着ける唯一の先だと思ったから。
「じゃあお前を今日から正式に俺の息子とする。おい、清香入ってこい」
親父の声のあと入ってきたのは花梨の働いている場所のママだった。
「こんにちは直人くん」
「…なんでここで清香ママが出てくるんだよ」
「清香を俺の正式な妻とすると決めた。今の妻は殺して海にでも沈めるよ」
さらっとこんなこと言える親父はある意味尊敬できる。
「で、俺は清香ママの息子になるってわけか」
「ええ、そうよ」
「ようやくこの道を継ぐと決めてくれたか」
「…」
「もうカリンとは会ってないな?」
「…」
「黙ってないで何か言え。直人」
「俺の気が変わらないうちにさっさとしろよ」
あれからどれだけ経っただろう。
花梨の前から消え、ホストクラブからも消えた。
俺は今神田組にいる。
そして、今話していたのは親父だ。
俺は愛人の子なのにも関わらず正式に組の後を継がせたいと前から俺に言ってきていた。
そんなことには興味のなかった俺はずっと無視し続けていた。
…でも、今はそれがありがたい話だった。
花梨も愁に奪われた俺が行き着ける唯一の先だと思ったから。
「じゃあお前を今日から正式に俺の息子とする。おい、清香入ってこい」
親父の声のあと入ってきたのは花梨の働いている場所のママだった。
「こんにちは直人くん」
「…なんでここで清香ママが出てくるんだよ」
「清香を俺の正式な妻とすると決めた。今の妻は殺して海にでも沈めるよ」
さらっとこんなこと言える親父はある意味尊敬できる。
「で、俺は清香ママの息子になるってわけか」
「ええ、そうよ」