【完】お隣さんは泥棒さん!?


「どうして親父も、清香ママもそんなこと言うんですか」


「…彼が、カリンの憎むべき相手だから」


「親父が?」




清香ママから言われた言葉は衝撃的だった。


俺はそれを聞いた瞬間頭に血が一気に駆け巡っていくのが分かった。



そして、清香ママが止めるのも聞かず俺は走り出した。

親父の元へ。










「…遅かったな。席は用意してある。そこに座れ」

勢いよく親父と、組の人が集まる場の扉を開けた。

親父は平然と自分の席に座っている。



俺はそんな親父の前に立った。


「座れと言っているだろう」


「…けんな」


「皆を待たせているんだぞ」


「ふざけんな!!」




そう叫び、俺は自分の拳を親父の顔にぶつけた。

親父は油断していたのか避けることも、受け止めることもできず後ろに倒れこんだ。



「頭に何するんだてめぇ!!」


その言葉を筆頭に周りにいた全員が俺に武器を構える。


「…よせ」


それを止めに入った親父は、ゆっくりと起き上がり俺の顔を見た。
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