保健室の恋人。


「抵抗、しないんだ?」


唇が離れると佐倉佳は意外にもそんなことをいう。


私は何も答えない。


いつの間にか身体が保健室の天井を見ていた。
もう一度唇が触れるのにそう時間はかからなかった。


首筋までキスを落とすと、佐倉佳はそこでパッと離れた。





「…名前」



その言葉にハッとする。



気づけば私の制服のシャツのボタンは第2ボタンまで外されていた。



今更恥ずかしく思い、掛け布団を被る。






< 13 / 28 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop