保健室の恋人。




「いざとなったら可愛いフリしてさ。平気で裏切るクセしてね。」



自由になるあたしの腕。





ベッドに沈むあたしの身体。





抵抗できない。




髪に触れる手、
ゆっくりと髪を撫でる。




「お前も同じ、」






お前も同じ、?
ハッと我にかえる。





パンッ、




乾いた音が響く。
カーテンが揺れる。





あたしの手は佐倉圭の頬にあって。



驚く佐倉圭の顔と白いシャツ。






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