HONEY TRAP(1)~上司は身勝手な婚約者~
「そうだ。俺のあげた猫たちは元気?」



「元気だと思います…」




「君の屋敷広いから…きっとね子達も幸せに暮らしているだろうね…」




吉良さんはボランティアで、捨て猫や仔猫の里親探しをしていた。私も過去に2匹産み捨てられた仔猫を引き取った。



2匹共雑種、私の屋敷でお爺様に可愛がられている。




「橋場と別れたんだって?」




「いろいろとあって…」





「あいつ凄く落ち込んでいてさ。身から出た錆もあるんだと思うけど…だって、橋本…女癖悪いだろ?俺は優奈ちゃんが本命なら、もっと大切にしてやれと言ったんだ」




「私の知らない所で、吉良さんに迷惑がかかっているみたいでゴメンなさい」




「迷惑とまでは行かないけど、俺も同席するし、一度…橋本と話してくれる?優奈ちゃん」



「別にいいですけど」



あの時は私を唯の知り合いだと言ってクセに、譲君は私に未練を残してるの?










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